特集 「バリデーション」
 
 
 

「バリデーション」の定義

厚生労働省の省令では、バリデーションを次のように定義しています。

『「バリデーション」とは、製造所の構造設備並びに手順、工程その他の製造管理及び品質管理の方法が
期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることをいう。』

<医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(第一章 総則)>


「バリデーション」は『あらかじめ決められた規格と品質に合致する製品が、恒常的に製造されることを保証し、それを文書にして残すこと』という定義になります。理化学機器においてバリデーションとは、生産に使用する装置や検査機器が “期待される結果”をもたらすように性能や機能を具体的に定め、それを検証し、記録文書として残すということになります。

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EYELAでは全国で年間約400件のバリデーションを実施しています。
お客様のEYELA製品のGMP・GLP対応機器管理システムに関わる製品検査、 記録文書作成などのトータルサポートを行っております。長期にわたり安心してご使用いただけるよう、当社サービススタッフがお手伝いいたします。
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「GMP」「GLP」とは

 

GMPGood Manufacturing Practice)
医薬品、医薬部外品の製造管理および品質管理基準

医薬品を作る段階や品質管理の際に、一定の作業方法や合格基準を定め、その通り実施すれば、誰が作業しても、いつ作業をしても、ちゃんとした同じ品質の医薬品が出来てきますよ…という基準です。

 
GLP(Good Laboratory Practice
医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施基準

医薬品を開発したり、検査施設で検査をする際の“安全性試験“をどんな方法や判定基準で実施するかを決めた基準です。

※「GMP」や「GLP」は医薬品だけではなく、畜産用の配合飼料や健康食品などにも適用される場合もあります。いずれも、厚生労働省や農林水産省が制定した「ガイドライン」に基づいて、製造メーカーや工場が自ら策定します。
 

バリデーションで何を調べるのか

お客様の要求に応じて、次の項目を実施します。

 

1.IQ(据付時適格性確認 Installation Qualification)
機器が要求(仕様)通りに製造・据付けられたかの検証を実施・記録すること

IQでは装置を作動させずに確認作業を行ないます。
実際にユーザーが “使用する場所“に設置した状態で、設置場所の環境や電源電圧は問題ないか、納入された装置の外観に異常は無いか、装置の型式や寸法・設置方法に間違いは無いか、員数や付属品は足りているかなどを確認し記録します。

 
2.OQ(稼動性能適格性確認 Operational Qualification)
機器が期待された仕様の能力を発揮していることを確認・記録すること

OQでは装置を運転して確認作業を行ないます。
装置を無負荷(恒温器であれば庫内に試料を入れない状態)で運転し、初期の性能を持っているか、定められた判定基準内で正常に制御できているかなどをデータを取って確認します。装置により、温度・湿度・圧力など確認項目は変わります。

 
3.PQ(稼動時適格性確認 Performance Qualification)
機器が使用時にその使用目的に適した性能を維持していることを検証すること

PQでは装置を実際の使用条件で運転して確認作業を行ないます。
OQが無負荷状態で運転するのに対し、PQでは装置を有負荷(恒温器であれば庫内に試料を入れた状態)で運転し、実際に使用しながら性能や判定基準内の制御が出来ているかを確認し記録します。
※一般的にはPQでの判定基準は、OQでの判定基準と同じか、それよりも緩く設定します。またメーカー性能は“無負荷”が基本となりメーカー保証対象外となるため、PQはユーザー独自で項目を限定したり判定基準を設定する場合がほとんどです。
※当社でもPQ作業は行ない結果を記載しますが、合否判定は行ないません。

 
4.報告書類の提出 ※IQ・OQ実施の場合

バリデーションサービス実施後には下記の書類を提出します。
・据付時適格性確認 (IQ)要領及び結果報告書
・稼動性能適格性確認 (OQ)要領及び結果報告書
・計測器の校正証明書、検査成績書、トレーサビリティ体系図 (校正管理された計測器使用時)



 

標準操作手順書(SOP)

SOP:Standard Operating Procedures

「バリデーション」を実施する際に、機種ごとに定められた「検査項目」「検査方法」「判定基準」などが記載された“手順書”に基づいて作業をします。これがSOP(標準操作手順書)です。

例えば、恒温器の温度は “庫内のこの位置の9点にセンサを取り付けて、設定温度4℃で30分間記録を取り、±3℃以内に入っていれば合格” など具体的な検査要領が記載されています。打合せ時に、お客様に合わせた検査項目や作業手順にOQを変更する場合もあります。

※ただし、製品の仕様を上回る要求や当社で試験されていない項目には応じられませんので、ご注意ください。

 

 

 
■ ご購入後の安心をお約束するEYELAバリデーションサービス」ラインアップ/資料ダウンロード

■出荷時バリデーション
製品出荷時に、宮城工場にて校正された計測器によりOQ(稼動性能適格性確認)を実施し、文書を作成します。

■据付時バリデーション
装置納入・据付後に、その据付場所において校正された計測器によりIQ(据付時適格性確認)およびOQ(稼動性能適格性確認)を実施し、文書を作成します。 ※ご希望によりPQ支援も承ります。

■定期バリデーション
ユーザー使用中の装置が所定の性能を維持していることを確認するため、校正された計測器によりOQ(稼動性能適格性確認)を実施し、文書を作成します。
ご希望の期間ごと(毎年、2年に一度など)に実施します。

■リタイアメントバリデーション
装置を使用しなくなった場合に、それまで機器が正常に作動していたかを確認します。


 
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■ バリデーションサービスの基本的な流れ
お客様のご依頼から完了までの基本的な流れは下記のようになります。


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