▼微生物や細菌を培養するときの最適温度・植物を育成・培養するときの使用温度
●微生物や細菌を培養するときの最適温度
微生物・細菌の生育・増殖には種類により適温があります。一般に以下の3群に大別されます。
・ 低温菌(最適温度10〜20℃)
・ 中温菌(最適温度25〜45℃)
・ 高温菌(最適温度55〜65℃)
冷蔵庫の温度でも増殖する食中毒細菌も数多くありますし、ワイン酵母なども比較的低温を好み、赤ワインで20〜25℃、白ワインで15〜20℃が好適温度となり、培養や醗酵実験には冷凍機搭載のLTE型など低温恒温器が必要になります。またサルモネラ菌など多くの食中毒菌や大腸菌の生育温度は30〜40℃なのでSLI型などの恒温器を使用します。

●植物を育成・培養するときの使用温度
植物の育成試験では目的により使用温度が異なります。通常の生育実験などでは10〜35℃程度の自然環境に近い温度で使用されますが、耐寒試験や病害試験では5〜10℃程度の低温、ストレス耐性試験などでは40〜45℃位の温度条件で使われる場合もあります。また、24時間周期で昼と夜の温度を変える実験や温度を変えることにより発芽が促進される植物の発芽試験などでは温度プログラムが設定できる恒温器が使用されます。

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