冷却水循環装置(チラー)
冷却水循環装置(チラー)とは
チラーは、水(液)を循環させて目的の試料、または装置(装置の一部)を冷却、温度制御する装置の総称です。おもに冷却することを目的とすることが多いことから【Chiller(chill=冷やす)】と呼ばれています。水道水をそのまま装置に流して冷やしたりすることもありますが、代わりに冷凍機やヒータを用いて水(液)を温度調節して循環させます。
① チラーを使うメリット
- 1 温度管理によって品質が安定します
- 2 節水・経費対策に
産業機器・計測機器・食品加工機器の装置の一部には温度を一定に保つ装置が必要で、製品(工程)管理上の要素として温度管理が重要です。てっとり早く水道水やクーリングタワーの水を使う場合も多いのですが、季節により温度が違うため、夏場と冬場で品質・性能が変わってきてしまうことがあります。一定の温度管理をする為にチラーを使用することで、一年を通して同じ条件(温度管理)を提供いたします。
チラーは内蔵タンクの冷却水を循環させるので、排水を出さない(たれ流ししない)構造になっています。
② 冷却能力ってなに?
冷却能力とは冷水チラーが被冷却物(冷やしたい物)をどの程度冷やすことができるかという目安になる重要な数値です。
通常W(ワット)で表します。ただ、kcal/hで計算した方がわかりやすいので、ここではkcal/hを採用して説明します。(1kW=860kcal/h)この数値は熱媒体として何を使用するか。容量はどの程度か。など、各種の条件が決まって算出されます。しかし、被冷却物の自己発熱がある場合。室温との差が大きく吸熱の程度が大きい場合など。他にも各種要素があり厳密にはなかなか把握しにくい面もありますが、概略的な計算方法として以下の方法があります。
③ 循環ポンプの能力
チラーの選定には冷却能力や加熱能力だけでなく、冷却液を流す循環能力(ポンプ)も重要になります。
Point 1:揚程(圧力)「循環先の装置にどの程度の圧力が必要か」
Point 2:流量「循環先の装置にどのくらいの量を流す必要があるか」
Point 3:ポンプの選定「循環液に対応したポンプかどうか」
④ 循環水・熱媒体ってなに?
チラーで循環する液をチラー水と呼びます。
チラー水とは、チラーで温調された水・ブラインのことで、発熱物をある一定温度にまで冷却したい、恒温したいといった用途で使用します。チラー水の種類は、一般家庭で蛇口をひねれば出る水道水、純度の高い脱イオン水(イオン交換水)、水道水に含まれる不純物を除去するため蒸留して精製される蒸留水、軟水樹脂を通してカルシウム塩類、マグネシウム塩類の含有量の少ない軟水、RO膜を通したRO水、超純水製造装置で作られる超純水といった、いわゆる「水」の類。(脱イオン水、蒸留水、軟水、RO水を総称して「純水」と一般的に呼ばれています。)
冷水チラーの種類
チラーは、目的の試料または装置(装置の一部)から熱を奪い冷却します。奪った熱はチラー自身が排熱を行なう必要があります。
チラーの冷凍機は、2種類の排熱方法(空冷式と水冷式)がありそれぞれ選択ができます。
空冷式 | 水冷式 |
チラー製品で環境への取組み
EYELAは、冷水チラーに使うフロン冷媒に環境影響を配慮した冷媒を採用する他、ノンフロン・低GWP(地球温暖化係数)化を推進しております。また、冷媒回収サービスなど、環境への影響を少なくする取組みを実施しております。
- ◎ チラー専用サイト
- チラー(冷却水循環装置)専用サイトです。
機種選定やオプション品の選定などにお役立てください。
- ◎ EYELA CHANNEL
- 東京理化器械株式会社公式の動画サービスです。
配管のシールテープの巻き方やチラーのメンテナンスの具体的な方法など動画でご覧いただけます。
- ◎ よくあるご質問FAQ
- チラーに関するよくある質問をまとめたページです。これからチラーの購入を検討されている方や、既にチラーをお持ちの方も参考にしていただけます。
様々な用途でご使用いただけるチラー(ラインアップ/ カタログダウンロード)
CCA-1123A/S型 | CCA-1112A/S型 | CA-1117A型 | CA-1116A型 | CA-1331型 | CA-1113型 | |
ノンフロンチラー | 小型卓上タイプ | No.1機種 ノンフロン化 |
実績No.1 売上No.1 | ビルトインで ノンフロン |
スリムタイプ | |
冷却能力 | 450W / 310W | 500W | 1190W/860W/590W | 1200W | 1190W/620W | 1000W |
特長 | ノンフロン冷媒R290を使用 ラジエーター空冷式と冷凍機による2タイプ |
スリムなフォルムで省スペース -20~30℃の広い温度設定範囲 |
ノンフロン冷媒R290を使用 -20~30℃の広い温度設定範囲 |
クールエースシリーズのベストセラー -20~30℃の広い温度設定範囲 |
ノンフロン冷媒R290を使用 実験台下に収納できるビルトインタイプ |
設置面積を抑え場所をとらないスリムタイプ |
CA-2610型 シリーズ |
CA-3110・4110型 シリーズ |
CAE-1020A・S型 | CAE-1310A・S型 | NCC-3000型 シリーズ |
NCC-3100型 シリーズ |
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中型チラー | 大型チラー | 省エネ型チラー | 省エネ型チラー | -10~80℃対応 空冷式チラー |
-10~80℃対応 水冷式チラー |
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冷却能力 | 3000Wクラスの ミドルパワー |
3000W、6000W のハイパワー |
1240W |
1240W | 1070W ~ 1400W | 1650W ~ 1750W |
特長 | 各種安全機能が充実 | 水冷式空冷式 産業機械、分析装置などの冷却に |
インバーターによるエコタイプ CO2排出量の削減に貢献 |
インバーターによるエコタイプ 高さ570㎜の低床タイプ |
低温から室温以上まで、高精度温調 ±0.1℃で精密温調 温度範囲-10~80℃(空冷式) |
低温から室温以上まで、高精度温調 ±0.1℃で精密温調 温度範囲-10~80℃(水冷式) |